心葉、運命の少女との再会
“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫 の 2-6-5)
「銀河鉄道の夜(宮沢賢治)」を題材とした物語は
最大のトラウマである「朝倉 美羽(あさくら みう)」との再会で
心葉の周りに波紋が生まれ
友達となった一詩、仲良くなったななはとの間に
大きな亀裂が生じてしまう。
そうか、こういうキャラクターだったのかと思うほど
自殺を試みるほどに追い詰められた美羽の
生き方はすさまじいものがある。
心葉が井上ミウのペンネームで
大賞を取った小説も
登場人物の観点が変わることで
凄惨な物語に変わっていく・・・
この巻の登場人物は
既出のキャラクターばかりなのに
美羽一人が加わるだけで
こんなにもストーリーが動き出すものなのか
と驚くばかりだ。
前の巻とこの巻のストーリーは
特に引き込まれる感じがする。
この後は番外編と卒業編なので
シリーズ構成としては
一番の大山だったのではないだろうか?
”文学少女”遠子が
Bの正体、Bの思惑を読み解いていく過程で言う
「あなたがなりたかったのは、どんな人?」
というくだりから始まる
登場人物たちがそれぞれの想いを語るシーンは
ぐっと来るものがありました。
| 【固定リンク】 | 【コメント (0)】 | 【トラックバック (0)】
このエントリーへのリンク
トラックバック
この記事へのトラックバックの一覧です: 心葉、運命の少女との再会:
コメント
このブログの新着コメントをRSSリーダに登録する為のxml